PROJECT NAME
M Office
CATEGORY
OFFICE
YEAR
2014.11
AREA
東京都千代田区
OUTLINE
東京の都心部にあるコンサルティング関連企業のオフィスです。「つながる」ということを表現しながら、訪れたお客さんへのメッセージ性も持っている、そんな空間デザインです。
その二つの効果という観点から、Mオフィスのデザインを見てみよう。
まず、デザイン上の最大の特徴は、社内を縦横に走る「一筆書きカウンター」。一枚の長い板が上下左右に曲がりながら、デスク、棚、ゲート、コピー機置き場といったさまざまな機能を担っていく。
このカウンターの「社内効果」は、そこで働く社員が仲間とのつながりを感じられるという点だろう。隣の社員との間にデスクの境界線が無いから、おのずと社員たちは「このあたりが私のエリアかな」と考えながら仕事をする。つまり常に周囲の仲間との関係に気を配りながら仕事をすることになる。それ自体が、一つの社内コミュニケーションである。さらにこの一筆書きカウンターは、「社員一人ひとりが行う小さな作業はすべて、その企業が担うミッションや事業に直結している」という意識を、社員に体感させるだろう。
このような「意識」のレベルだけでなく、「機能」のレベルにおいても、一筆書きカウンターは有効性を発揮している。一人用のデスクを並べた一般的なオフィスと異なり、このカウンターデスクは、社員数が増減した場合に、席の間隔を「少し詰める」「少し空ける」といった対応が可能で、「1席空いてしまった」といった無駄なスペースを生まない。