PROJECT NAME
大地の芸術祭2012
Air for Everyone(金属職人の家)
Air for Everyone at Echigo Tsumari Art Field 2012
CATEGORY
ART
YEAR
2012.07
AREA
新潟県中魚沼郡
OUTLINE
2012年に開催された「大地の芸術祭」への出展作品です。空き家の中に、楽器のようなたくさんの仕掛けが設置されています。訪れたお客さんの記憶とこの場所の記憶が繋がる参加型のアート作品です。
作品コンセプトは、空き家に生命力を与え、この家が息を吹き返すようなものをつくること。
この空き家にはかつて、板金屋が住んでいたという。その内部空間のあちこちに、金属片でつくられた素朴な楽器が設置されている。1階に垂れ下がったたくさんの紐のどれかを選んで引っ張っると、楽器に空気が流れ込み、家のどこかで楽器が音を奏でる。まさに「息吹を感じさせる」。別の紐を引っ張ると、また予期せぬ場所から楽器の音が聞こえてくる。まるでかつての住人の仕事の痕跡が、空き家のあちこちに残っているかのようだ。
この作品は鑑賞者に、「いつでもあなたの行為は、別の時間や別の場所で他人が行った行為と繋がっているのだ」と教えてくれる。
空き家の外壁には、魚のエラのように薄い布がかけられ、家全体が呼吸しているように見える。この空き家はきっと息を吹き返したのであろう。