住人を映し出す“シンボルツリー”

住人を映し出す
“シンボルツリー”

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住宅の入り口に立つ、ミラーでつくられた「シンボルツリー」。アニメに登場しそうなデフォルメされた樹木の形状が可愛らしく、見る人の心をくすぐる。
機能は、郵便ポストとインターフォン。二世帯の家族が住まう住宅だから、それが二セット設置されている。住人は毎日家に帰ってくるたびにこのポストの前に立つ。すると、自分の姿がこのミラーに映し出される。すると、自分自身へと意識が向く。ひいては、自分自身の暮らし方や生き方へも意識が向くだろう。
この住宅は、二つの世帯が一つの家に暮らしながら、わずかに互いの存在を感じることができるという、非常に珍しい構成を持っている。だからこそ、ここに住まう住人は、自分自身の暮らし方に意識的になり、新しい住まい方や新しい人間関係へ積極的に挑戦していく必要がある。その積み重ねが、今までにない新しい住まい方や人間関係を生み出していく。まるでシンボルツリーが芽吹いていくように。
text by salta